高麗恵子のアンドロメダエチオピアコーヒー物語

 
 

2016年4月


拝啓 今年も桜の花が咲く季節を迎えています。やさしくほのかな夢の香りを放つ桜が咲く空間があちこちに見え、春の訪れを喜び、未来に希望を抱きます。美しい春はいつも生きる希望です。
 焙煎仕立てのコーヒー程美味しい物はない、と皆様にお話させて戴いてきましたが、最近では自分でも焙煎するようになり、コーヒーのもつはたらき、可能性に目覚め始めました。また、 いだきしん先生が焙煎して下さったコーヒーを頂くようになり、更にコーヒーに目覚めてきました。コーヒーが発見された当時から薬とし飲まれていたことがよくわかるようになりました。いだきしん先生が焙煎されたコーヒーを頂くと、あっという間に体が熱くなり汗が滲んでくるのです。どのコーヒー豆を淹れて下さったのかを知らなくても汗が吹き出、全身が温かくなるので、すぐにわかります。最近は私の講演会の前にいだきしん先生が焙煎されたコーヒーを淹れさせて頂き、ご参加者に召し上がって頂いています。空間も澄み渡り、私の表現する本音がご参加者の生命の奥深くにまで沁み入るような空間となっています。コーヒーは覚醒作用があるとは聞いていましたが、最近は自分自身で実感出来るようになりました。
 桜の花がほころび始めたある日、「たった一杯のコーヒーがこんなに美味しいなんて」と喜び、コーヒーの注文のお電話を頂いたとの報告を受けました。仙台の方でした。「たった一杯のコーヒーがこんなに美味しいなんて」とはなんて素敵な表現でしょう、と私の心の中に春風を運んでくれました。真にその通りでありますと、毎日感じている事を表現して頂き、喜びで一杯となりました。美味しいコーヒーを頂きながら、心が落ち着いたり、体が熱くなり、力が湧いてくるならば、素晴らしい事と感謝します。私も長年、朝一番に頂くコーヒー一杯によって助けられてきました。どんなに疲れていても、一気に元気が湧いてくるのです。特に海外に行った時は砂漠で水を得たようにコーヒーの美味しさが生命に沁み入り、疲れが一気に取れていくことにどれだけ助けられたか知れません。今でも忘れられない瞬間があります。
 ヨルダンに行った時、首都アンマンのホテルは、テロが起こった事もあり、警備が厳しく、またその地の苦しみを身に受け、私は大変疲労し、しんどい状態でした。朝食の時に、日本から持ってきたアンドロメダエチオピアコーヒーのドリップパックにお湯を注ぎ、頂きました。一口頂いた瞬間、体を覆っていた黒い覆いが取れていくことが見えるようにわかり、身が軽くなり、胸が開き、どうにもならなかったしんどさから解放されました。飲み終わった瞬間には席を立ち、アポイントメントに向かう支度を元気一杯出来るようになっていました。コーヒー一杯の威力を身をもって経験し、コーヒーにはいつも助けられています。この事を瞬時に思い出すお電話の一言にアフリカ支援の為に始めさせて戴きましたコーヒービジネスの原点「良い物は良いままに。美味しい物は美味しいままに伝えて頂ければありがたい」に立ち戻り、お客様に喜んで頂く仕事が出来、心からありがたいと感謝の気持ちがあふれました。
 昨年秋に被災地となりました山元町のいちご農園様の一角に焙煎小屋を創らせて頂き、被災地にてコーヒー焙煎がはじまりました。未来に亘り、永遠に消えない希望の光となるように、今後も更にコーヒーを広めていきたい気持ちで気持ちを新たに取り組んでいます。今は仙台にお店を創りたく、準備をしています。早く決まりますようにと願い、心ときめき東北の拠点の誕生を待ちわび、取り組んでいます。いずれ東北各地にコーヒー店が出来れば良いと考えています。
 最近ではコーヒーが体に良い事を発表して下さる記事も多くなり、体に良く、美味しい物をお届け出来る事がうれしくてたまりません。皆でコーヒーを頂きながら、元気一杯はたらき、良い社会を創っていければ幸いと感じます。
 今後も益々コーヒーにより助けられる事が多くなると感じ、心より感謝し、コーヒーを広めていきたい気持ちでいます。どうぞこれからも変わらずに召し上がって頂ければありがたいです。美しい春と共に心豊かで輝く時をお過ごし下さい。いつもありがとうございます。                                                 

敬具

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