高麗恵子のアンドロメダエチオピアコーヒー物語

 
 

2016年2月


拝啓 暦の上では立春を迎えました。外はまだ寒くても、冷たい風から春の足音が聞こえると立春を迎えている事に気づきます。昔の人も同じに感じ生きていたのだと感じられる時に喜び生まれます。
 最近、被災地となりました山元町と比叡山の工房近くに焙煎小屋を作り、いだきしん先生が焙煎して下さる様になり、コーヒーについて発見する事、気付く事が大変多くなりました。正に覚醒作用があるコーヒーなのだとわかります。社会の中で作られた価値観やこういうものだと決め込まれてきた事から目覚めていく経験をしています。覚醒していくコーヒーとわかり、偶然ながらコーヒービジネスをさせて戴く人生の巡りに驚くばかりです。先日、いだきしん先生の存在論にて「必然」についてお話しをお聞きしました。私がコーヒービジネスをする様になったのは必然であると別の機会でお話しを聞いた時に心の内で合点がいったのです。偶然、エチオピアに飢餓の支援活動で行くようになりましたが、エチオピアは人類発祥の地でもあり、コーヒー発祥の地でもありました。いだきしん先生にお会いする前、病気である為にコーヒーが飲めなかった私は、いだきしん先生にお会いした時、私の内ではほぼ強制的にと感じた位、いだきしん先生が淹れて下さったコーヒーを飲まないとこの場を通り抜けられないという場面に遭遇しました。何度も病気である為にとお断りしたのですが、飲んでみなさいとおっしゃるお言葉に、これ以上断り続けられないと感じた私はコーヒーを恐る恐る頂いたのです。何と美味しい飲み物でしょうかと驚き、今まで飲んできたコーヒーとはまるで違う飲み物を頂いている様でした。それから、あのコーヒーをもう一度とコーヒーを探し求める様になりました。何でも熱中してしまう性格でもあった為にコーヒー探しを無我夢中でする様になりました。あの時の無心にコーヒーを探し求めていく感覚は、尋常ではなかった事をいつも思い出しては考えます。エチオピアにて、コーヒービジネスを依頼された時に、依頼される旅に出る前にアディスアベバのホテルのラウンジにて一人でエチオピアのコーヒーを飲んでいました。エチオピアで飲むコーヒーは日本で飲むコーヒーとは全く味が違います。淹れ方ももちろん違いますのでエチオピアでより飲めないコーヒーと感じ、頂いていました。その時、ふと未来からくる様にコーヒーは「天命」と直観的に感じた瞬間があり、その事を受け容れながらコーヒーを頂いた時の事はずっと生命の内に生き続けています。その後、アディスアベバを出て、ほぼエチオピア全土を回る旅が始まったのです。道もなくホテルもなく食べ物もない旅は、私にとって人生初めての未知なる旅となりました。疲れ果て、草むらに仰向けになって寝ていた時に満点の星空が目の前に広がりました。大地の鼓動を生命に感じ、満点の星空は自分の身の内の様に感じ、体が宙に浮いていく感覚でした。自分の内から個人の人生は終わったと聞こえる様にわかる瞬間があり、今後の人生は真に世界に役立つ人生を生きると未知なる世界が開かれたのです。その直後にエチオピアの方からコーヒービジネスを依頼されたのです。何もない地で私の誕生日を祝う為に現地の人が色々な飾りつけをし、私を招いて下さいました。新しい人生の始まりでした。偶然コーヒービジネスをするようになりましたが、3歳の頃より世界の平和を祈ってきたこととつながる必然であったと、いだきしん先生にお聞きした時、生命の内で合点が行きました。そしてエチオピアのホテルにて「天命」と受け入れた瞬間の事までつながりました。コーヒーは世界を変えると感じ始めています。薬効成分があり、覚醒作用がある自然の生命の実であるコーヒーは神様の贈り物と感じたヤルガッチャフェ村での経験が蘇ります。とんでもない経験の連続で今があります。
 私が神様の贈り物と生命全てで感じましたコーヒーを皆様にお届けさせて戴けます事は真にありがたく喜びと感じています。沢山の方々と神秘的なコーヒーを味わいながら素晴らしい人生を拓き、豊かに生きていければありがたいと願っています。これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。いつもありがとうございます。                                                    

敬具

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