高麗恵子のアンドロメダエチオピアコーヒー物語

 
 

2018年2月


拝啓 今年も早2月となり、寒さ厳しい中にも春の足音が聞こえる時を迎えています。暦の上では立春ですので、昔の人は寒さ厳しい中でも春の足音が聞こえていたのでしょう、と考える今日この頃です。
 先日テレビにてタンザニアの野生動物が生息する地が映し出されていました。私にとって懐かしいサファリの風景と美しい野生動物に再会できたようでうれしい気持ちで心ときめき見させて戴きました。当時の駐日タンザニア大使から、世界一野生動物が生息する自然豊かな地であり、病気の人も癒される地であるとご紹介頂きました。是非来て下さい、と熱心にお勧め頂き、2003年にタンザニアにて開催しましたコンサートに向け、撮影の旅をさせて戴きました。野生動物との出会いは衝撃的でした。あまりの美しさに感動の連続でした。生命ある存在は美しいと感嘆し、人間は生命ある存在の真の美しさを失ってしまったのだと気付き、生命の輝きに目覚める尊い経験となりました。キリマンジェロにも行かせて頂きました。空港に着いた時、何とも言えないやすらかなエネルギーに包まれ、生命癒されました。病気の人も癒されると大使よりお聞きしたことを思い出しました。真にと、生命をもってわかりました。キリマンジェロの麓のロッジに宿泊した時も大きな自然に抱かれるやすらぎを感じ、外は大雨が降っていましたが、大地と雨により生命洗われているようでした。大使の生まれ故郷のキリマンジェロの麓の村でゴマタスジコーヒーが育ちます。大自然の豊かなエネルギーあふれる地から生まれるコーヒーを頂けますことは真にありがたく、幸運であるといつも感謝しています。たくさん採れないので、この豆を日本に送って頂くことは大変困難でありました。が、大使が村人への御恩返しの気持ちで全力で取り組みNPO高麗とつなげて下さいました。どれだけ良質な豆かは一目瞭然です。偶然目にしたサファリの映像から、キリマンジェロの大地のエネルギー、息吹が蘇り、この地から届くキリマンジェロゴマタスジコーヒーを頂けます恵みに 心から感謝の気持ちが生まれます。
 いつもは、山元町にて、いだきしん先生が焙煎して下さるコーヒーを頂いていますが、この度、珍しくホテルに滞在した時に、淹れやすく、手軽なドリップパックを持参しました。久しぶりに頂きましたが、とても美味しいことにほっとし、感動しました。正に他では味わえない美味しさに心底癒され、ほっとします。心から感謝の気持ちが生まれます。
 東日本大震災が起こった3月11日には被災地となりました山元町に焙煎工場とカフェをオープンできる運びとなりました。私は工場が建つ地に立った時に感じた希望の風がずっと心にあり続け、準備をしているだけで、心がときめくことがうれしく感じています。きっと未来に良い仕事、仕組みが作られると見えます。本音で飢餓の支援で訪れたエチオピアで自分では考えたこともないコーヒービジネスを現地の方から依頼されるという巡りはおおいなるはたらきかけとしか考えられません。世界中を心でつなぎ、未来に人間が生きていける世界を作っていくビジネスとなると見え、自ずと胸の内に希望の光が生まれます。本音、気持ちではたらき、良い仕事ができるようにはたらく意欲が溢れてまいります。若い人が希望をもって働けるビジネスが一番の復興支援となるとの被災地の方のお声を受け、この度の焙煎工場カフェ建設となりました。本音からはじまり、心を表しはたらくコーヒービジネスは、生命喜びます。働く人、関わる人は希望をもってはたらいていけると見えます。ますますコーヒーにより助けられ、人と人をつなぎ、良い世界を作っていく架け橋ともなると見え、おおいなるはたらきかけに感謝よりありません。
 寒さ厳しい時でありますので、コーヒーを召し上がって頂き、心も体もぬくもり、元気にお過ごし下さいますことをお祈り申し上げます。ありがとうございます。                                             

敬具

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