高麗恵子のアンドロメダエチオピアコーヒー物語

 
 

2017年6月


拝啓 緑輝く美しい5月もあっという間に過ぎ去り、木々の葉がより豊かに成長し、生命エネルギーあふれる季節を迎えています。春から一足飛びに初夏を感じる日もあり、アイスコーヒーが美味しい季節を迎えました。今月も皆様の人生のお供にして頂けますことに感謝し、送らせて戴きます。
 東京、京都、比叡山、仙台、盛岡と毎月移動する中で、土地土地の水によってコーヒーが変わることも楽しい事と感じています。勿論水だけでなく、土地のエネルギー、季節の微妙な変化によって味わいが全く変わり、その変化を楽しみながら、コーヒータイムを過ごせますことは、人生の豊かな時です。また、器によっての違いも楽しんでいます。私は、コーヒーカップに心模様と称し、内面の光景を描いています。京都高麗屋、仙台高麗屋では心模様カップでお出ししています。皆様に大変喜んで頂き、ありがたく感じています。夢と希望の香りがする心模様カップにコーヒーを注ぐことも楽しく、洗うことも楽しいです。今日はどんな夢を抱けるかと心馳せるひと時も楽しい時です。比叡山の工房には、いだきしん先生が作られた器があります。この器は、完全にコーヒーの味が変わるのです。聖なる水と変わり、心身浄められます。ただ頂くだけでなく、心豊かなひと時を過ごしていけるのもコーヒーならではのことといつも大変感謝し頂いています。
 アイスコーヒーは、私が絵を描いているグラスにて頂いています。最初はコーヒー色に染まっているグラスが、コーヒーが減っていく度に心模様が見え始め、飲み干し、グラスの絵の全貌が見えた時には、一人歓声を上げるひと時も毎回の事であっても笑み生まれます。コーヒーを頂きながら、未来を見、夢を抱けることが幸せと感じています。コーヒーにはそのようなはたらきがあるように感じてなりません。自然の生命の神秘を感じます。この地球上に、何故このような豆が誕生したのかと最近はよく考える事が多くなりました。私の人生においては、すべてに良い巡りを運んでくれるからです。コーヒーでなければこの巡りがないと明らかに感じる巡りなのです。人間が健康に幸せに生きていけるように神様が贈って下さったと感じています。このことは、エチオピアのヤルガッチャフェ村に行った時と、行くまでの果てない路程から感じたことでした。今でもはるばるアフリカ大陸からよくお越し下さったと感謝し一粒一粒大切に頂いています。もともと薬とし飲用されていたと聞くコーヒーは真に体に良いとは年々実感しています。それも美味しく頂けますことは何より幸いと感謝します。
 未来に人間が生きていける世界を作る橋渡しとなってくれていることも感じています。未来の人に役立つはたらきをしている時、最も生命エネルギーあふれ、喜びあふれることをコーヒーからは確かな感覚とし感じています。
 東北の復興支援活動の中で、今年は被災地となりました山元町に焙煎工場とカフェを作る巡りとなりました。秋頃には完成予定です。東北の復興にコーヒーが役立てますことに喜びを感じています。東北の地に生きる方がコーヒーを召し上がり、元気になって頂ければ尚うれしいと感じ、取り組んでいく喜びあふれます。今後もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 日に日に夏へと向かいます。どうぞお元気に心豊かな日々をお過ごし下さいますことをお祈り申し上げます。いつもありがとうございます。                                               

敬具

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