高麗恵子のアンドロメダエチオピアコーヒー物語

 
 

2014年12月


拝啓 落ち葉が敷きつめられた道路を歩く時、今年も最後の月を迎えた事をしみじみと考えます。
 最近、野生のコーヒーの貴重なお話を聞く機会が増えて参りました。社会全体が自然環境を破壊しない事、健康で生きる事、内面豊かに輝き生きる事へと向かっている事を感じ、やっと生命のはたらきに則り生きる事より人間は生き延びていけない時代を迎えている事を実感できます。いつもエチオピアとの出会い、そして出会いから生まれたコーヒービジネスの巡りを考える時に大いなるはたらきかけよりない事を知るのです。エチオピアはコーヒーの産地であり、沢山の種類のコーヒーが作られています。エチオピア大使館にてたくさんの生豆のサンプルを目の前に並べられ、どれが良いかと尋ねられた時、見た目で選ぶ事は到底出来ない状態でした。私は目を閉じ内面を感じた時ある豆から通信が来ました。言葉にすれば「私をよろしく」という表現になります。その生豆を指さし「これにします」と返事をしました。大使館の方は目を見開き、瞳輝き驚きました。「さすが高麗さん、この豆はコーヒー発祥の地カファからとれる100%野生の豆です」と告げました。「高麗さんは発祥のものをすぐに見極める」と大変喜んで下さいました。私もこの時にコーヒー豆からの通信が聞こえなければ100%の野生種を日本に輸入することにはならなかったのだと身が震えます。最近になり100%の野生のコーヒーが大変話題になり尊ばれています。輸入した当初は、エチオピア産というだけで差別された事も思い出されます。コーヒー発祥の地の100%野生のコーヒーが差別される社会の歪みをいたい程感じたのでした。が、「良いものは良いままに。美味しいものは美味しいままに…」とのエチオピアの方々のお気持ちを受け、必ず良いものは良い実を生むと継続し輸入させて戴き、早13年が経ちました。地球環境を破壊せずに自然と共に生きていく事なくして人類は生き延びれない時代を迎え、これからも未来にわたり生命犠牲にならないコーヒービジネスをさせて戴けます事は、人間としこれ程の喜びはございません。私はエチオピアのヤルガッチャフェ村やカファ地方、タンザニア・キリマンジャロに自分の足で行かせて戴きました。日本から行くのは大変長く過酷な旅でございました。道なき道を延々と車で走るのです。途中牛が車に激突しフロントガラスが壊れ、車が破損しながらも車が走る限りは走らせ、いつ止まるかしれない車に乗りながら現地まで行き着いたのです。現地にて、天と地がひっくり返る程のスコールに遭い、かろうじて雨をしのげる場所に避難しスコールが通り過ぎるのを待ち、日が沈んだ時ヤルガッチャフェ村を出発しようとしました。その時タイヤがパンクし皆でジャッキもない所で木の枝を使いタイヤ交換し再び出発しましたが、山道はタイヤが滑り自力で登れずに何十人もの現地の男の人が車を押し、やっと抜け出したのです。それから遥か彼方まで延々と車を走らせやっとエチオピアの首都アディスアベバまで到着したのです。自分の身をもって遥か彼方の遠い地から生命の恵みであるコーヒー豆一粒を身に頂ける事の尊さを経験したのです。私は神様の恵みと感謝しています。神様の恵みを日本の地にて皆様と共に頂けます事が大変うれしくありがたく感謝しています。
 来年1月1日、2日京都八坂「高麗ギャラリーカフェ」にて午後1時〜4時まで、いだきしん先生がお餅をついて下さいます。お餅にぴったりの美味しい小豆も煮て下さり、コーヒーまで淹れて下さいます。1年を元気で生きていける様にと毎年お餅をつき続けて下さいます。もちろんお餅にぴったりのコーヒーを淹れて下さいます。是非お越し頂ければ幸いです。本年も大変ご支援頂きありがとうございます。来る新しい年も世界の平和実現の為に活動して参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。皆様におかれましても良い年をお迎え下さいます様に心よりお祈り申し上げます。ありがとうございます。                                

敬具

戻る